SNSやYouTubeを開けば「ゼロから半年で月100万稼ぐ方法!」みたいな情報が毎日のように流れてきますよね。
「これなら自分でもできるかも……?」と思ってしまうのは仕方ありません。
やっぱり人間誰しも楽をしたいし、近道をしたいものですから。
ですがハッキリ言わせてもらうと、ゼロから半年で月100万なんて、普通に考えて無理です。
もしあなたが「こんなに成功している人もいるのに、自分はなんてダメなんだ……」みたいに落ち込んでるとしたら、それは大きな間違い。
むしろ、その感覚のほうが正常です。
この記事では、そういった甘い言葉の裏にある残酷な現実と、じゃあゼロから始める人が順当に稼ぐ戦略ってなんなの?ということを説明していきます。
100万稼ぐということは、100万の価値を提供するということ
そもそもの話、お金というのは提供した価値・提供された価値の対価です。
僕らが普段、買い物をする場面を思い出してみてください。
1万円の加湿器を買うのは「部屋が潤う」という価値が欲しいから
美容室で数千円払うのは「髪が短くなる・整う」という価値を受け取るから
スーパーでお金を払うのは「生きるための食料」を手に入れるため
すべて、受け取る価値に対してお金を払っているわけです。
稼ぐ側の視点で考えると、月100万円稼ぐためには100万円分の価値を誰かに提供しなければならないということです。
30万の価値を提供するのだって普通に考えて大変
多くの人は、平日の朝から晩まで必死に働いていますよね。
複雑な人間関係に悩み、体力的にも精神的にもギリギリになりながら、段取りを考えて必死に業務をこなす。
そこまでやって、ようやく手に入るのが月30万円〜40万円という金額なわけです。
「月100万円稼ごう!」というのは、その2倍から3倍もの大きな価値を一人で生み出すってことなんですよ。
ゼロから半年や1年で届く場所ではない
ビジネスの経験も、売る商品も、実績もまったくないゼロの状態で、たった半年かそこらで100万円の価値を作れるようになるでしょうか?
普通に考えれば無理です。なんなら、1年でもかなり難しい。
すでにテレビや雑誌に出るような実績があったり、YouTubeの登録者が何万人もいたりするなら話は別です。
でも、何も持たない状態からスタートするなら話が飛躍しすぎています。
まずは、この「お金=価値の対価」という当たり前の現実を受け止めないといけません。
最初は見込み客からもプラットフォームからも信用されていない状態から始まる
百歩譲って、仮に100万円分の価値がある商品を持っていたとしても、それを知ってもらう場所がなければ売上は1円も発生しません。
多くの初心者がぶつかるのが、集客という壁です。
今の時代「ちょっと情報発信でもやってみるか」という人は山ほどいます。
そんな中で、始めたばかりのあなたの発信を誰が見てくれるでしょうか?
実際、僕はWebライター向けのYouTubeチャンネルも運営しているんですが、1本目の動画なんて本当に悲惨なものでした。
今は後から見てくれる人が増えて1,000回ちょっとくらいは再生されていますが、始めて1ヶ月や2ヶ月の間は本当に誰にも見られません。
再生回数は、せいぜい10回程度。
100回再生されたらメチャメチャ調子が良いくらいで、登録者はしばらくはゼロのまま。
そんな日がひたすらに続きます。
プラットフォームは新参者を優遇しない
YouTubeなどのプラットフォーム側からしても、昨日今日始めたばかりの、どこの誰かも分からない人をいきなりおすすめや関連動画に載せるようなリスクは冒しません。
まずは「この人は継続して発信できるのか?」「本当にユーザーにとって価値があるのか?」と、いわば疑いの目で見られている状態からスタートします。
類まれなセンスがある人や、すでに他の分野で圧倒的な実績がある人なら、1本目からバズることもあるかもしれません。
ですが、僕らのような凡人にそんなことはまず起きません。
集客の仕組みをゼロから構築し、多少なりとも反応が得られるようになるまでには、どうしたって3ヶ月から半年はかかります。
まずはこの集客という点だけ考えても、半年で月100万という話がどれだけ荒唐無稽かというのが分かってもらえるのではないでしょうか?
20万円、30万円の価値を生み出すのも難しい
運良く集客が上手くいって、3ヶ月くらいでそれなりに集客できるようになったとしましょう。
しかし、その次に立ちはだかるのが商品の問題です。
月100万円を稼ぐには、単価20万円や30万円といった高単価商品を売るべきだという話がよくあります。
ですが、考えてみてください。
20万〜30万円といえば、中古車なら1台、格安の軽自動車なら3台くらい買えてしまうような大金です。
その金額に見合うだけの価値を、未経験の人が今日明日で生み出せるでしょうか?
調べれば分かる情報に価値はない
例えば、あなたが「ダイエットのコーチング」を売るとします。
そこで提供する内容が、もしこんなものだったら……?
「一日の消費カロリーを計算して、それ以下に抑えてください」
「今の進捗はどうですか? 頑張りましょう!」と声をかけるだけ
これならネットで検索すれば10秒で出てくる情報ですし、家族や友人に「ちょっと食事管理を手伝って」みたいに頼むのと大差ありませんよね。
これに20万、30万という価格をつけて売ってしまうと、購入した人からは「これ詐欺じゃない?」と思われても仕方がありません。
他のどこにもない価値を提供しないとダメ
もし30万円の価値を感じてもらうなら、もっと踏み込んだ、結果を出させるための工夫が絶対に必要です。
例えば、仕事でどうしても飲み会を断れないというお客さんがいたとしましょう。
であれば
飲み会がある日は、夜にカロリーを取りすぎてしまいますよね。でも大丈夫です。
お店ではできるだけ〇〇や△△を選ぶようにしてください。
その代わり、当日の朝と昼はこういうメニューにして調整しましょう。
空腹がストレスになるなら、この食品を取り入れると和らぎますよ。
あなたの栄養バランスなら、今はこれを補うのがベストです。
こんな感じで、相手の状況に合わせたオーダーメイドのアドバイスができて初めて、20万、30万という価値になっていくわけです。
教えるにしても技術がいる
よくマーケティングの世界では「理想の未来(変化)を売れ」と言われます。
「30キロ痩せて人生が変わるなら30万円は安いよね」という理屈です。
たしかにそれは一理ありますが、僕は「確度」というのも大事だと思っています。
例えばですが、100人に教えて5人しか痩せられないなら、それは20万、30万の価値があるとはいえないんじゃないでしょうか。
教える技術も、一朝一夕で身につくものではありません。
集客に3ヶ月、商品作りに3ヶ月。
そんな短期間で誰かの人生を劇的に変えるプロになれるほど、ビジネスは甘い世界ではないはずです。
無理に高単価商品を作ると心が折れる
実は、僕の周りにも短期間で一気に稼いだ人はいました。
以前参加していたマーケティングスクールで、初心者から数ヶ月で集客に成功し、20万〜30万円の高単価商品を売った人が何人かいたんです。
何も知らない人からすると「すごい! 成功者だ!」というように見えるかもしれません。
ですが、その人たちの活動が今も続いているかというと、そうではないというケースも結構あります。
どうしてせっかくまとまった収入が手に入ったのに、発信活動をやめてしまったのか?
ここから僕の推測ですが、彼らがビジネスを続けられなかった最大の理由は、罪悪感なのではないかと思います。
高単価で売ることはできたけれど、どう教えていいか分からない
自分の指導で、本当にお客さんが結果を出せるのか確信が持てない
「本当にこんなことやっていていいんだろうか?」という不安
そんな思いを抱えながら活動を続けるのは、普通に考えて苦しいですよね。
お客さんから「こんなもの30万円の価値なんてないだろ!」とクレームが入ったとき、自分自身も心のどこかで「そうかもな……」と思っていたら、もう立ち直れません。
マインドブロックはあって当然
よく、初心者が高単価商品を売れないときに「マインドブロックを外そう」なんて言うコーチがいますよね。
ですが、初心者が高単価商品を売ることに抵抗を感じるのは、むしろ正常な反応です。
もちろん、すでにたくさんのお客さんに価値を提供していて、結果も出ているのに価格を上げられないなら、それはマインドブロックかもしれません。
ですが、誰にも教えたことがないのに「30万で売れ!」と言われて感じる後ろめたさは、マインドブロックというには違うだろと思います。
その誠実さを無視して「稼ぎたい」という気持ちだけで突っ走ってしまうから、途中で心が折れてしまうわけです。
ビジネスは一度稼いで終わりではありません。
自分の心に嘘をつかない、納得感を持って進めることが、長く続けるための前提条件です。
順当な稼ぎ方3ステップ
ここまで厳しい話をしてきましたが、別に「稼ぐのを諦めろ」と言いたいわけではありません。
むしろ逆です。
順序さえ間違えなければ、月収100万円だって決して不可能なことではありません。
ステップ1:後ろめたくない価格でモニターを募る
いきなり20万、30万の商品を作る必要はありません。
自分自身が「これだけの内容をこの価格で提供するなら絶対にお得だ!」と確信できる価格設定(モニター価格)で始めるのがコツです。
ここでの目的は、お金を稼ぐことよりも経験値と実績を積むことです。
まずは一人、全力でお客さんの悩みを聞き、アドバイスをして「ありがとう」と言われるようになってください。
ステップ2:段階的に単価を上げる
感謝されることが増えてきたら、少しずつ価格を上げていきます。
例えば、今まで無料で受けていた相談を、3,000円や5,000円の有料相談にしてみる。
その有料相談がスムーズに回るようになったら、次は3万円、5万円の継続的なサポート商品を提案してみる。
このとき大事なのは、不安が確信に変わってから価格を上げることです。
「このアドバイスなら喜んでもらえる」という手応えがあれば、価格を上げることに罪悪感はなくなります。
ステップ3:1〜2年スパンでビジネスを育てる
短期的な100万という数字に目を奪われると、どうしても無理なセールスや嘘が混じってしまいます。
逆に「1年、2年かけて月100万の土台を作る」と決めてしまえば、心はスッと軽くなるはずです。
コツコツと発信を続け、フォロワーやチャンネル登録者という資産を増やす。
低単価でしっかり結果を出したお客さんの事例(お客様の声)を蓄積する。
自分のスキルを磨き続け、提供できる価値のレベルを上げていく。
これらを積み上げていけば、1年も経つ頃には無理に煽らなくても「あなたにお願いしたい」と言われるようになります。
短期間で結果を出そうとすれば、その結果は小さくなります。
逆に、大きな結果を望むなら、たっぷり時間をかける。
これが凡人にもできる順当な戦略です。
さいごに
正直なところ、僕もYouTubeなどのサムネイルでは少しでも興味を持ってもらえるように、煽り気味な表現を使うことはあります。
ただ、中身では常に「現実はこうですよ」というセットで伝えるようにしています。
「誰でも簡単に」「最短で」という甘い言葉に振り回されるのは、もうやめにしましょう。
